辞めた会社へ「出戻り」はアリ? デメリットを踏まえてベストな選択を!

意を決して退職し、新しい会社で頑張ろうと思っていたのに、いざ転職してみると「前の会社のほうがよかったかも……」ということも少なくありません。また、「パートナーの転勤や介護で離職していたけれど、また働きたい。働くなら慣れた仕事がよい」ということもあるでしょう。
そんなとき、「元の会社に戻る」という選択肢が頭をよぎります。果たして前職への出戻りはアリなのでしょうか?
転職後の出戻りは意外とアリ

「出戻り歓迎」と公言している会社も意外と多いようですが、それもそのはず。企業にとっては社風や事業内容をわかっている人を雇ったほうが、どんな人かわからない新人を雇うよりはリスクが少なく、研修コストもかかりません。
これぞまさしく「即戦力」ということで、歓迎されるというわけです。
また、転職前の上司が「戻ってこないか」と声をかけてくれることもあるでしょう。この場合、「上司に説得されて……」と周りに説明しやすいため、出戻りやすいと言えます。
受け入れてもらいやすい出戻り転職のポイント

出戻り社員として受け入れてもらうためには、以下のようなポイントをおさえておいてください。
①一度辞めたのになぜ戻ってくるのかを論理的に説明できること
②別の会社で得た知識と経験をもとの会社で生かせること
③そもそも転職する時に円満退社していること
不満をぶつけてケンカ別れのような退職方法では、出戻りはほぼ不可能。どのような状況でも、感謝をもって退職しておきたいものです。
乞われて出戻るケースではなく、自分から頼み込んでという場合は、特に①や②について、説得力ある説明ができるようにしておきましょう。
出戻り社員には「裏切者」のレッテルが少なからずあることを覚悟!

出戻りを歓迎する人がいれば、反発する人もいます。「不満があってやめたのに、自分の都合で戻ってくるなんて、裏切者だし自分勝手だ」というわけです。
こう考える人がいてもなんらおかしくないということをしっかり頭に入れ、受け入れてもらえるように努力をしてください。マイナスからスタートするのですから、出戻り後は新人社員と同じ気持ちで、特にコミュニケーションを大切にしてください。
謙虚な気持ちと行動で、マイナス感情がプラスに転じるタイミングを待ちながら、日々の仕事で成果を出し続けることが肝要です。
その他にもデメリットが! 出戻りはきちんと考えてから決心を
まっとうな理由がある場合は別として、不満があって辞めた場合、気軽に出戻りを考えるのはお勧めできません。出戻りは歓迎されることが多いとはいえ、今後のことを考えると懸念点もたくさんあります。
後から履歴書を見てみると、同じ会社を出たり入ったりと一貫性がないように見えますし、不満があって辞めた会社であれば、また同じ不満を感じることが想像できます。転職先でうまくいかなかったからと言って、すぐ元の会社に戻るのは単なる「現実逃避」という可能性も否めません。
出戻りを考える時は、次こそ長年働けそうかと、十分に考えてからにしたいものです。