面接の自己紹介で転職を成功させるポイント|失敗パターンも解説

面接の自己紹介で転職を成功させるポイント|失敗パターンも解説

面接において、自分のことをよく知ってもらうためには、自己紹介をきちんとすることが大切です。

転職活動の場合、応募者に「経歴を端的に・分かりやすく説明できる能力」があるかどうかは、面接官の重要なチェックポイントとなります。

この記事では、面接の自己紹介で伝えるべき基本的な項目を確認しつつ、採用を勝ち取るためのポイントや失敗パターンなどを解説します。

面接の自己紹介の基本|転職時は何を伝えるべきか

転職の面接における自己紹介では、伝えるべきことは概ね決まっています。

以下、具体的な内容についてご紹介します。

名前(氏名)

応募者が名前を面接官に伝えることで、面接官は応募書類に記載されている人(面接予定の人)で間違いないかどうかを確認します。

自己紹介では、まず最初に伝えることになるため、焦らず、ゆっくり伝えることを意識しましょう。
また、名前を述べた後、面接の機会をいただいたことに感謝の気持ちを伝えると丁寧です。

略歴

名前を述べた後は、現職、または前職で何をしてきたのか、簡潔に略歴を伝えます。
以下の例の通り、「仕事内容」に触れるよう意識してまとめると、面接官が理解しやすいでしょう。

●現在、○○株式会社で4年間営業を担当しており、主に中古車販売に従事していました。
●前職では会計事務所で内勤事務3年間携わり、各クライアントの記帳代行のほか、給与計算など労務分野の仕事も経験しました。

過去の実績や自分の強み

略歴を述べた後は、現職または前職においてどのような実績を積んだのか、具体的な内容を伝えます。
数値化できるような実績がない場合は、自分が強みと考えている点を伝えます。

志望動機

応募先によっては、自己紹介のタイミングで志望動機についても聞かれることがあるため、そのような場合に備えて志望動機についても事前にまとめておくと安心です。

現職、または前職において実現できなかったことについて、「応募先では実現できるのではないか」という期待感を添えるような形でまとめると、説得力が増します。
ただし、あくまでも「自己紹介」の一環なので、要点だけを簡潔に伝え、詳細は本題に入った後で話すイメージで良いでしょう。

面接の自己紹介を転職成功につなげるためのポイント

面接の自己紹介で、評価が決まるわけではありませんが、転職を成功させるために無視できない要素であることは理解しておきましょう。

自己紹介を成功させるポイントは、面接官の質問の意図(なぜ自己紹介をしてもらうのか)を正しく理解することにあります。

以下、具体的なポイントをいくつかご紹介します。

面接官が自己紹介に求めていることを把握する

面接官は、ただ漫然と自己紹介を求めているわけではなく、次のような意図があって自己紹介をしてほしいと考えています。

●アイスブレイクで緊張をほぐしつつ、応募者の“素”に近い部分を知りたい
●「自己紹介をしてください」という漠然とした質問内容に対して、自社の意図を満たす回答をきちんと用意しているかどうか確認したい
●最初に応募者の人柄や経歴を確認して、その後の質問につなげたい

その他、面接の冒頭というシチュエーションで、簡潔で的を射た説明ができるかどうか、コミュニケーション能力をみたいというケースもあります。

質問する意図が分かれば、回答する内容も絞り込みやすいため、応募者としても無駄に緊張することなく回答できるはずです。

面接官の予定に配慮して自己紹介をまとめる

面接は「自己紹介をして終わり」ではなく、面接官はそこから色々な質問を応募者に投げかけようとしています。

そのため、自己紹介に時間を割いてしまうと、その後の予定にも差し障りが出るおそれがあるため、概ね「1~2分」程度で自己紹介が終わるよう、伝える内容をまとめておきましょう。

なお、応募先によっては、自己紹介にかけられる時間をあらかじめ設定しているケースもあります。

複数の「要点」を想定しておく

面接では、自分が考えた通りの内容の自己紹介ができるとは限りません。

応募先の判断によっては、単純に「自己紹介をしてください」と話を振られるケースだけでなく、以下のように話すテーマを指定されることもあります。

●これまでの経歴を踏まえた自己紹介をしてください
●なぜ自社を選んだのか、自己紹介の中で説明してください など

そのため、ベースとして自己紹介の文章を考えることはもちろん、その中から必要に応じて回答を取捨選択できるよう、要点を分けて覚えておくとよいでしょう。

緊張を“受け入れる”方法を学ぶ

初めて転職活動をする場合、緊張しやすい人は思うように話せず焦ってしまうかもしれません。

しかし、面接の場では大なり小なり誰しも緊張するものです。
緊張している自分をネガティブにとらえたりすることは、かえって逆効果になるおそれがあります。

この状況を解決するのに役立つのが、緊張を“受け入れる”テクニックです。
身体や声の震えを自覚したとき「自分は緊張している」と事実として受け入れることで、気持ちを落ち着けやすくなるでしょう。

自覚する余裕がない場合は、面接の前日や当日の待ち時間などに、自分が不安に思っていることをメモ帳に書きなぐり、不安を言葉にしてみるのもおすすめです。
オーソドックスですが、吐くことを特に意識しながら深呼吸をするのも良いでしょう。

面接の自己紹介の例文|転職での失敗パターンも解説

自己紹介の例文は、まずベースとなる自己紹介を考えておくと、アレンジがしやすくなります。
以下、具体的な例文と、転職における失敗パターンについて解説します。

なお、②以降の例文につきましては、名前とお礼、締めの挨拶は割愛します。

①「簡単に自己紹介してください」と言われたケース

<例>
○○ ○○(氏名)と申します。
本日は面接の機会をいただき、ありがとうございます。
私は○○専門学校を卒業後、株式会社○○で経理部として3年間勤務した後、現在は購買課で仕入管理業務に携わっております。
野菜や肉、スパイスなど幅広い食品の取り扱いに携わった経験を、御社で活かせるものと考え応募いたしました。
本日はどうぞよろしくお願いいたします。

上記の例では、名前とお礼を伝えた後、経歴と実務経験について簡潔に述べることができています。

続いては、この例をベースにした失敗パターンをご紹介します。

<失敗パターン>
○○ ○○(氏名)と申します。
私は○○専門学校を卒業後、現在は購買課で仕入管理業務を担当しています。
昔からカレーが大好きなので、スパイスに対する情熱は誰にも負けないと自負しております。

こちらも自分の経験について説明はしていますが、途中から自分の嗜好が混ざってしまっており、仕入管理業務との関連性が十分に説明しきれていません。

経歴と実務経験の説明は、自分本位にならないよう注意し、あくまでも応募先に貢献できる要素を伝える意識を持ちましょう。

②「自己PRと自己紹介をお願いします」と言われたケース

<例>
前職では社内のDX化のため、新しい会計システムの導入を進めてまいりました。
自分でプログラムを組んだ経験を活かし、一部機能の運用について社内スタッフが対応できるよう交渉したことで、導入コストを半額にすることに成功いたしました。
自社のリソースを見極め、その上で本当に必要な機能だけを取捨選択する力は、御社でもお役に立てるものと自負しております。

上記の例では、具体的に何をしてどのような結果を出したのか、自分の能力と合わせて説明しているため、面接官にも魅力が伝わりやすいでしょう。

続いては、この例をベースにした失敗パターンをご紹介します。

<失敗パターン>
社内のDX化のため、会計システムを導入する際、システムの運営側と交渉して導入コストを半額にしてもらいました。
交渉力には自信があります。

失敗パターンでは交渉の内訳が説明されていないため、本当に交渉力があるのか、そもそも導入コスト半額にあたり交渉が必要だったのか、面接官の立場からは分かりにくくなっています。

③「弊社を志望した理由と合わせて自己紹介をお願いします」と言われたケース

<例>
現在の職場では、これまで「数字を追う」ことを意識してノルマ達成を継続してまいりましたが、貴社では「人に寄り添う営業」を実践されており、これまで自分が経験したことがないスタンスに魅力を感じ、応募させていただきました。

上記の例では、応募先で何がしたいのか、自分がどのような点に魅力を感じたのかが明確になっています。
また、さりげなく「ノルマ達成は当たり前だった」ことを強みとしてアピールできています。

続いては、この例をベースにした失敗パターンをご紹介します。

●前職ではノルマ達成にやりがいを感じていましたが、社内の人間関係や取引先への対応スタンスが合いませんでしたし。そんなとき、御社の先輩インタビューを拝見し「いい人たちと仕事できそうだ」と感じて志望いたしました。

志望動機を説明するにあたり、ネガティブに聞こえる文言は極力使用しないことが大切です。

また、これから一緒に働く人のことを、主に自分の想像で断定するのは、思い込みが激しいと誤解されるおそれがあるため注意しましょう。

まとめ

面接の自己紹介では、名前、経歴、実績、強み、志望動機などを簡潔に伝えることを意識しましょう。

自己PRや志望動機を合わせて聞かれる場合もあるため、面接官が質問したいことをあらかじめ想定して、事前に準備しておくと安心です。
また、過去の経験は、応募先にどのように活かせるのかを意識して伝えると、高評価につながりやすいでしょう。

自己紹介は、面接本題に入る前のごあいさつ。
上手に活用して、転職成功につなげましょう。

2024年12月10日公開

文:JOB編集部

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