面接後にお礼のメールは送るべき?送る際の例文やタイミングなども解説

面接後にお礼のメールは送るべき?送る際の例文やタイミングなども解説

面接が終わった後、応募先企業に面接のお礼メールを送るように言われたことはありませんか?

お礼の連絡を入れること自体はビジネスシーンにおいて珍しいことではなく、かつては応募先に「お礼状」を送付することで熱意を伝えるケースもありました。
しかし、送付する内容によっては逆効果になってしまう恐れもあることから、送るならコツを掴んだ上でしっかり内容を固めて送りたいところです。

この記事では、面接後にお礼のメールを送る状況を想定して、送る際の例文や適切なタイミングなどを解説します。

そもそも「面接後のお礼メール」は必ず送るべき?

面接後、応募先にお礼メールを送るべきかどうかは判断が分かれますが、「送るべき」ということはありません。

実際のところ、企業側としては、「メールをもらってももらわなくても良い」という程度の認識です。
ましてや、送らないことが評価や印象を左右することはないでしょう。

その上で、面接後にお礼メールを送るメリット・デメリットがあるとしたら、次のようなものが考えられます。

・面接後にお礼メールを送る「メリット」

面接後にお礼メールを送ることで、採用担当者に直接感謝の想いや熱意を伝えることができます。

例えば、自分の都合で面接日のリスケを依頼してしまったなど、採用担当者に少なからず手間をかけたことがあったとします。

もし、その点についてお礼メールで改めて感謝を伝えた場合、採用担当者から「気配りができる人」と評価されるかもしれません。

自分が「どうしてもその会社で働きたい」という熱意を伝えたい場合は、入社意欲や自分が感じた魅力を文章にして送ることで、面接で言葉足らずに感じた部分を補足することにもつながるでしょう。

・面接後にお礼メールを送る「デメリット」

お礼メールは、応募先に良い印象を与えるために送るものですが、次のようなケースではかえって悪い評価につながる恐れがあります。

●タイミングが遅すぎる(面接の1週間後など)
●メール文に誤字・脱字が目立つ
●例文そのままの文章である(オリジナリティが感じられない)

お礼メールのタイミングが遅いと、採用担当者や面接官が自分と面接したことを忘れてしまっている可能性があります。
大勢と面接をしている場合には十分にあり得ます。

加えて、メール文に誤字・脱字が目立つ場合、採用した場合に実務をきちんとこなせる人材なのか、ケアレスミスが多いタイプなのかなどと不安を与えてしまうことでしょう。

具体的な文章の中身に関しても、せっかく送信するのであれば、自分と面接官にしか分からないオリジナリティのある文章を作成したいところです。
ネットなどで定型文を参考にするのは良いですが、自分の思いを自分の言葉で盛り込むことを忘れないようにしましょう。

面接のお礼メールを送信する際の基本マナー

面接後にお礼メールを送信する場合は、応募先に失礼のないよう文面を整えたり、送信するタイミングに注意したりする必要があります。

以下、基本的なマナーをご紹介します。

・面接のお礼メールを送信する相手

面接のお礼メールのあて先は、原則として書類選考や面接日程の調整などに携わった「採用担当者」です。

例外として、面接官から名刺などをもらっていてメールアドレスが分かる場合は、面接官に送信しても差し支えありません。

ただし、同じ文面を送信するよりは、送信する人に応じて思ったこと・伝えたいことを書き分けた方が、形式的な印象を与えずに好印象につながります。

・面接のお礼メールを送信するタイミング

面接のお礼メールを送るなら、面接からできるだけ間を空けないことです。
少なくとも、面接を受けた後、応募先の就業時間内にメールを送信しましょう。

逆に、送るタイミングが数日後になってしまいそうなら、お礼メールの送信はしない方が賢明です。

面接から数日が経過した時点でお礼メールを送信しても、採用担当者や面接官に「この人誰だったっけ?」と思われてしまい、逆にタイミングの悪さが目立ってしまう可能性があります。
遅くとも、翌日までに送るようにしましょう。

面接後に送るお礼メールの基本的な構成・例文

お礼メールを作成する際は、ゼロから考えるのではなく、構成をもとに書き始めた方がまとめやすいでしょう。

以下、面接で送るお礼メールの基本的な構成について解説しつつ、その構成にもとづいた例文もご紹介します。

概ね次のような構成で作成するとスムーズです。

①件名
②宛名
③自己紹介
④面接の機会をいただいたことに対するお礼
⑤面接の感想や入社したいという意欲
⑥結び
⑦署名

また、上記①~⑦をまとめる際のポイントは以下の通りです。

①件名

件名は、読み手が最初に注目する場所のため、要件を端的に記載するよう心がけましょう。
最低限、次の内容を入れることで自分のことを思い出しやすくなります。

●自分の名前
●面接日
●採用面接のお礼であること

②宛名

宛名には、次の内容を記載します。

●応募先の会社名(正式名称)
●採用担当者の苗字(部署や役職が分かれば記載)

会社名や採用担当者の部署・役職・苗字といった情報は、求人情報で確認することもできるため、忘れてしまった場合は参考にしましょう。

記憶が不確かな場合は、苗字ではなく「採用ご担当者様」などと記載しておけばOKです。

③自己紹介

担当者は、他多数の応募者ともやり取りをしているはずですから、自分が誰なのかが読み手に分かるよう、再度名乗るようにしましょう。

その際は、どのタイミングで面接を受けた応募者なのか把握してもらえるよう、面接をしてもらった日時を書き加えることが大切です。

なお、自己紹介の冒頭には、ビジネスマナーの慣例通り「お世話になっております」と記載します。

④面接の機会をいただいたことに対するお礼

せっかくお礼メールを送るわけですから、面接の場を設けていただいたことに対するお礼は、早い段階で伝えておくことが大切です。

自己紹介が一通り終わったら、次にそのお礼を述べましょう。

⑤面接の感想や入社したいという意欲

お礼メールの中でもっとも大事な箇所は、今回の面接の感想を踏まえつつ、入社したいという意欲を伝えることです。

よって、今回の面接を自分がどのように感じたのか、面接時の具体的なエピソードを添えた上で、そこから「入社意欲が向上した」ことに触れます。

ただし、あまりにも文章が長くなり過ぎてしまうと、かえって読みにくく感じてしまう恐れもあります。
書き綴る中で文章が長くなってしまったら、概ね2~3行になるよう、推敲を重ねてから送信しましょう。

⑥結び

結びの言葉としては、以下の内容を書き含めるのが基本です。

●対面や電話ではなく、メールでお礼を伝えることへのお詫び
●応募先企業の発展を祈る言葉

こちらは締めの部分となるため、あまり自分らしさを出さず、ビジネスメールの感覚でまとめて問題ありません。

⑦署名

メールの最後に、自分が使用している署名を記載します。
なお、署名に含む情報は以下の通りです。

●氏名
●連絡先(電話番号)
●メールアドレス

面接後に送るお礼メールの例文

前述した基本的な構成を踏まえた、面接後に送るお礼メールの例文をご紹介します。

件名:
〇〇月〇〇日採用面接のお礼【XX XX(自分の氏名)】

本文:
株式会社□□
人事部 △△様

お世話になっております。
本日○時に面接をしていただいたXX XX(自分の氏名)と申します。

本日は、お忙しい中貴重なお時間を割いていただき、誠にありがとうございました。

面接の中で、貴社が成長を続けられる理由をお教えいただいたことにより、貴社で働くことへの熱意が更に強まったことを実感しております。
ぜひ貴社の一員として、自身の成長を追求しながら、会社の発展に貢献できればと考えております。

メールにて恐縮ではございますが、まずは取り急ぎ、面接のお礼を申し上げます。
末筆ながら、貴社の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。

――――――――――――――
XX XX(自分の氏名)
電話:070-0000-0000
メールアドレス:abcdefg@zzzzz.com
――――――――――――――

面接後に送るお礼メール作成のQ&A

応募先によって、面接の回数や、面接に関わる人の数は様々です。

また、お礼メールに対して、企業側から返信があるケースも考えられるため、その場合の対応も考えておく必要があります。

以下、お礼メールを作成・送信するにあたり気になる点を、Q&A形式でまとめました。

Q.面接が複数回ある場合、面接が終わるたびにメールを送るべき?

A.一次面接・二次面接といったように面接が複数回ある場合、面接の都度お礼メールを送った方が自然です。
なぜなら、次の面接に進めない可能性もあるからです。

複数回面接があって、都度お礼メールを送り場合は面接ごとに異なる感想を伝え、かつそれを採用担当者・面接官にとって印象的な文面に仕上げるためには、相応の文章力が求められます。
それなりに、時間も必要になってきます。

よって、文章力に自信がない人、時間がとれなさそうな人は、メールを送らない方が失敗のリスクを減らせるでしょう。

Q.採用・面接の担当者が複数人いる場合は誰に送ればいい?

A.先述した通り、面接のお礼状は原則として「採用担当者」に送信しますが、面接に携わった人が複数人いる場合は、必要に応じて判断して構いません。

例えば、一次面接から担当してくれた人にだけ送ることも、決して間違いではありません。

ただし、採用担当者・面接官一人ひとりにメールを送る場合は、文面もそれぞれ異なる内容にする必要があります。

メールごとに内容を書き分けられるほど文章力に自信がないものの、どうしても複数人向けにメールを送信する形で文面を整えたいなら、宛名を「□□株式会社 採用ご担当者様」とし、担当してくれた方全員に連名で送るのがよいでしょう。

Q.応募先からお礼メールが届いた場合や、自分が送ったメールに返信が来た場合はどうする?

A.先に応募先からお礼メールが届いた場合や、自分が送信したお礼メールに返信が来た場合は、放置せず返信をしましょう。

せっかく自分のことを気にかけてくれているのですから、「ご返信いただきありがとうございます」などの感謝の言葉と、一緒に働けることを楽しみにしている旨を伝えましょう。

なお、応募先から届いたメールに「返信不要です」などの記載がある場合は、こちらから返信をする必要はありません。

Q.手紙とメールなら、どちらでお礼を伝えるべき?

A.ほとんどの場面でネットでのやりとりが前提になっているため、スピード感の面でもメールでお礼を伝えた方が良いでしょう。

もし、メールアドレスが分からない場合は、採用担当者宛に手紙・はがきで送れば問題ありません。

まとめ

面接後にお礼メールを送らなければならないということはなく、送る・送らないが選考や印象に影響することは基本ありません。
ただ、素直な感謝の気持ちを伝えて好印象を与えたり、入社意欲をアピールしたりする効果は期待できます。

ただし、誤字脱字や例文をそのまま引用したような文章、送信タイミングの遅さは、かえって逆効果になる可能性があるため注意が必要です。

メールの文面を考える際は、本記事で紹介した構成や例文をもとに、面接官と面接の場で共有した内容を軸にして、入社意欲が向上したことを感謝とともに伝えましょう。

2024年10月31日公開

文:JOB編集部

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