面接で特技を聞かれたら?見つけ方や思いつかない場合に役立つ例文を解説

面接で特技を聞かれたら?見つけ方や思いつかない場合に役立つ例文を解説

採用面接においては、面接官が「特技」について質問することがあります。

特技を質問する意図はさまざまではありますが、面接される側としては「どのレベルが“特技”に該当するのか」など思い悩んでしまうかもしれません。
人によっては、趣味と特技の境目がよく分からず、回答が思い浮かばないケースも考えられます。

そこで、この記事では、面接向けの特技の見つけ方や、話す際の例文などを解説します。

面接における「特技」とは

一般的に特技とは、「他の人に比べて特に自信のある技術・能力」を指します。

プロフェッショナルなレベルであることが求められるわけではないため、面接で特技を聞かれたら、次のようなことを特技として回答するのがよいでしょう。

●自分が人よりも得意だと感じていること(主観でよいが、受賞歴などあればアピール)
●人に比べて上手にできること(周囲から頼りにされた経験なども踏まえて説明する)

また、特技の中に、応募先の仕事と直接関係するものがあれば、そちらを優先してアピールしましょう。面接官が興味を持ってくれ、話が広がる可能性があります。

よって、特技を聞かれた際は決して適当に回答せず、意図をもって自信のある特技を伝えましょう。

「特技」と「趣味」の違いについて

面接において、特技と並んで質問されやすい項目として「趣味」があげられます。

ここでの趣味とは「得意不得意にかかわらず、自分が時間を忘れて没頭できるもの」のことで、面接でもその点を踏まえた回答を用意することです。

特技と趣味を分けて考える上では、次のようなイメージでとらえると分かりやすいでしょう。

判断要素 「特技」としてアピールすべきケース 「趣味」としてアピールすべきケース
ヨガ ヨガインストラクターの有資格者 動画を見ながら毎朝ポーズをとっている
野球 甲子園への出場経験あり 身体を動かすのが好きで、仲間と朝野球に勤しんでいる
英会話 TOEICで一定のスコアを獲得しているレベル 一人で海外旅行ができるレベル
カラオケ オーディションの一次合格経験 休みの日は朝から晩まで歌い続けられる

上記の通り、同じことでも客観的に一定の評価が得られるレベルで取り組んでいるものは、特技としてアピールできます。

逆に、あくまでも自分が楽しむために行っていることに関しては、趣味の域にとどめておくのが賢明です。

なぜ面接で特技を聞かれるのか

一概にはいえませんが、企業が面接で応募者に特技を聞く理由としては、次のようなものが考えられます。

●面接の緊張をほぐすアイスブレイクとして
●仕事の適性を確認するため
●コミュニケーションスキルを把握するため
●人間性を知るため

以下、それぞれについて解説します。

・面接の緊張をほぐすアイスブレイクとして

面接の場は、誰しも緊張してしまうもの。硬くなってしまい、いつもの自分が出せずに終わってしまうのは避けたいところですよね。

そんな中「特技」に関しては、多少なりとも自分が自信を持っていることを話すため、面接時の緊張をほぐすのにはもってこいの話題です。

そのため、面接が始まってからあまり時間が経過していないタイミングで、アイスブレイク感覚で特技を聞く面接官もいます。
話を広げたり、スムーズな進行をするきっかけにもなります。

・仕事の適性を確認するため

特技は、内容次第で自分の実務能力・仕事への適性をアピールすることにもつながります。

学生時代、一貫して部活動やサークルに取り組んだ経験がある場合、面接官から「一つのことを長く続けられる忍耐力や諦めない精神がある」と評価されるかもしれません。

プラモデルやラジコンの大会で受賞した経験がある場合、応募した仕事によっては、その手先の器用さや操作技術を評価されることも十分考えられます。

特技で話す内容と仕事で必要な能力を紐づけて、適性を見ようとしている面接官もいるでしょう。

・コミュニケーションスキルを把握するため

特技の話をすると、応募者によってはとたんに饒舌になり、話が止まらないなんてこともあるかもしれません。

しかし、あくまでも面接の場で特技を話す以上、面接官の立場や面接の場であることを踏まえて話す必要があります。

具体的には、面接全体の時間を考えて端的に説明する能力、特技の説明にマッチする表現を選ぶ能力などが、評価のポイントになるでしょう。

・人間性を知るため

身に付けた特技から、大なり小なり応募者の人間性を垣間見ることもできます。そのため、面接官の中には「会得したプロセスから応募者の人間性を知りたい」というケースもあるでしょう。

なぜそれが特技となったのか、なぜその特技をこの場でアピールしたのか、その背景に目を向けることで、応募者がどんな人物で職場や仕事にマッチしそうかどうかを見ています。

面接で話しやすい主な特技のラインナップと例文

面接の場で特技を聞かれたら何を話すか考える際は、自分が自覚しているものがあれば、それを面接にふさわしい形で文章化するのが基本です。

しかし、なかなか自分の特技が思いあたらない人もいるかもしれません。
そこで、面接で話しやすい主な特技のラインナップと、具体的な例文を以下にまとめました。

<スポーツなど身体を動かす特技>
特技 例文
球技
(サッカー・野球など)
中学・高校・大学とサッカーに取り組んでおり、高校時代は県大会で優勝し大会MVPを受賞しました。現在は地元のフットサルチームに所属しています。さまざまな世代の方と汗を流しており、普段の仕事にも人間関係が活かせていると感じています。
筋トレ 社会人になってから、ダイエット目的で始めた筋トレにハマり、昨年は初めてボディビルの大会に出場し、入賞しました。このことから、一つのことにコツコツ取り組むことが特技だと自覚するようになりました。
格闘技 小学生の頃から空手をしていて、現在は仕事の合間に指導する立場として、○○道場に通っています。失敗を多く経験している分、それを指導に活かせていると感じています。
<趣味・生活の中で昇華した特技>
特技 例文
楽器
(ピアノ、ギター、吹奏楽、DJなど)
ヒップホップ系のサークルでDJを任されたことがあり、そこからのめり込んで日本チャンピオン大会に参加し、準優勝した経験があります。その際、感性が豊かだと褒められた経験があり、その感性を職務のクリエイティブに反映できればと考えています。
生活に関すること
(料理、掃除など)
両親が共働きだったため、一人で食事を作る機会が多く、時短レシピのレパートリーが豊富です。料理雑誌の編集は限られた文字数・紙面で手順をまとめることも多いものと存じますので、この経験が活かせれば幸いです。
占い タロット占い・手相占いを勉強していて、学生時代はスキルマーケットで収入を得ることもありました。同時に、スキルマーケット独特の不便さも体感しているため、この点を貴社での開発に活かせればと考えております。
<ビジネススキルにつながる特技>
特技 例文
Web関連
(デザイン・プログラミング・ライティングなど)
クラウドソーシングサイトで、副業感覚でライティングをしていたところ、確定申告が必要なレベルまで収入が入った時期がありました。
外国語 家庭の事情により、チリで暮らしていた経験があるため、日常会話レベルですがスペイン語が話せます。
学習能力
(記憶力・集中力・継続力など)
経済的事情から浪人ができなかったため、志望の大学に合格するため自分に合った記憶力アップの勉強方法を編み出し、現役で合格できました。
ゲーム
(実況プレイなど)
レトロゲームが好きでプレイしており、自分のチャンネルで「実況プレイ」の動画をアップしています。

このほかにも、自分が普段から取り組んでいることがあれば、特技としてアピールできそうかどうか検討してみるとよいでしょう。
自分で判断に迷う場合は、身近な友人や家族などに客観的な意見を聞いてみるのもよいですね。

面接や履歴書でアピールできる特技の見つけ方

ここまでお伝えしてきた特技の種類や例文は、当然ながらすべての人に当てはまるものではありません。

自分なりに色々と考えてはみたものの、自分の特技が何なのかよく分からない人、特技はあるものの面接で話してもよいかどうか不安な人は多いはずです。

面接や履歴書などでアピールして問題ない特技を見つける際は、以下のような視点から、自分の特技を探してみましょう。

誰かに褒められたことがあるかどうか 家族や友人などから、自分が特技だと思っていることを褒められた経験があるかどうかで判断する
応募する職種に関連する部分があるかどうか 自覚している特技の中から、今回応募する職種に少なからず関連する部分があるかどうか、それを自分で説明できるかどうかで判断する
ささいなことでも、再現性の高いものかどうか 受賞経験などはなくても、必要なものがそろっていれば問題なく再現できる特技かどうかで判断する
アピールするに相応しい内容かどうか 宗教的な側面が強い特技でないか、犯罪の要素が見受けられると誤解されるような特技でないかで判断する

なお、ギャンブルに関する知識や実績、お酒の強さなどは、職場によって判断が分かれる傾向にあります。

例えば、ギャンブル誌の編集者に応募する、ビール会社の営業職に応募するなどの特殊な状況でなければ、特技としてアピールするのは難しいでしょう。

特技について述べる際は、できるだけ「多くの職場で特技として認識されやすいこと」を選んだ方が無難です。

まとめ

面接官は、緊張をほぐす目的で特技を質問する場合もありますが、特技の内容を通して応募者の個性や潜在能力、コミュニケーション能力、仕事への適性を見極めようとするケースも数多く存在します。

よって、たかが特技と侮ることなく、応募先に自分の能力をアピールする観点から、自分の特技を整理して伝えることが大切です。

2024年10月31日公開

文:JOB編集部

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