退職の挨拶メールの書き方・送り方|社内や取引先(社外)向け例文も

退職の挨拶メールの書き方・送り方|社内や取引先(社外)向け例文も

転職先が決まったなどの理由で、現在の職場を離れることになった際は、退職の挨拶をメールで作成・送信するのが一般的です。

実際に社内の人や取引先にメールを送ろうとした際、いつまでに、どのような文章を書いて、誰に送ればよいのか、悩んでしまう人は意外といるものです。

この記事では、お世話になった人に退職の挨拶メールを送るケースを想定して、メールの書き方・送り方について例文も紹介しつつ解説します。

退職時の挨拶メールの書き方・送り方~社内編~

退職時の挨拶メールを送るタイミング・記載する内容は、社内・社外で異なります。
まずは、社内でお世話になった人に挨拶メールを送る際の、基本的な書き方・送り方について解説します。

・退職時の挨拶メール(社内向け)を送るタイミング

社内で一緒に働いている人へ送る挨拶メールは、これまでお世話になったことへの「お礼」を伝えるケースがほとんどです。

どちらかというと、退職の報告よりも“最終出社日のご挨拶”の意味合いが強いでしょう。
実際、自分が退職の意向を会社側に伝えてからも、退職するまでは一緒に仕事を続けることになります。

よって、周囲への動揺を抑える意味でも、退職時の挨拶メールは早回しで送らず、最終出社日に送るのが一般的です。

・送るタイミングは、自社の慣習を事前に確認しよう

退職時の挨拶メールは、自社の慣習・ルールによって、明確に送信のタイミングが決まっていることがあります。

例えば、勤務時間が終了してから送信する慣習があったり、退職日の1週間前までに送らなければならないというルールが設けられていたりするケースもあります。

その他、1日の中で忙しい時間帯がある程度決まっている場合は、その時間帯を避けた方が安心です。

・退職時の挨拶メール(社内向け)を送る相手

退職時に挨拶メールを送る相手は、基本的には次のような人たちと考えてよいでしょう。

●身近な人~上司、先輩、同僚
●ほか、普段から業務上のやり取りが多い人
●異動などで部署を離れたものの、過去に一定期間やり取りをしていた人

また、社内向けの挨拶メールを送る際は、同じ文面を一斉送信して問題ありません。
とはいえ、特にお世話になった相手に対しては、心のこもった文面のメールをそれぞれに送信した方がベターです。

・アドレスは「To」と「Bcc」のみを使用して送信する

退職時の挨拶メールを送る際は、アドレスを以下のルールで振り分けます。

●TO:自分のアドレス
●BCC:退職の挨拶メールを送る相手

BCCにアドレスを入力してメールを送信すると、他に送信した相手がいたとしても、その宛先は表示されません。
また、TOに自分のアドレスを加えるのは、きちんとメールが送信されたかどうかの確認のためです。

誤ってCCにアドレスを入力してしまうと、どの部署の・誰に退職メールが届いたのかについて、退職メールが届いた社員全員が把握できてしまいます。

挨拶メールが一斉送信されていることが頭では分かっていても、他のスタッフと同じ文面が届くことについて、複雑な気持ちを抱く人がいても不思議ではありません。

退職の挨拶メールを送る際は、自分が離れた後の職場の小さな混乱を避けるためにも、TOとBCCの使い分けを徹底しましょう。

退職時の挨拶メール(社内向け)の基本的な書き方

退職時の挨拶メールを書く際は、基本的には「過去に受け取った他のスタッフの挨拶メール」を参考に構成した上で、以下の要素を書き含めましょう。

●退職日
●最終出社日
●退職理由(一身上の都合で問題なし)
●連絡先(退職後も連絡を取りたい人にメールを送る場合)
●今までお世話になったことの感謝、健康や幸せを祈る言葉など

・退職時の挨拶メール(社内向け)の例文

社内にひな形がない場合、退職時の挨拶メールは、以下の例文を参考に構成してみましょう。

件名:退職のご挨拶【○○部 □□課 ××(名前)】

本文:
関係者各位

お疲れ様です。○○部□□課の××です。
私事で恐縮ですが、このたび一身上の都合で○月末で退職することとなり、本日が最終出社日となりました。
本来であれば、直接ご挨拶に伺うべきところではございますが、メールでのご挨拶にて失礼いたします。

入社から本日までのX年、皆様には大変お世話になりました。
心より感謝申し上げます。
これまで経験してきた数多くの業務で学ばせていただいたことを活かし、今後も精進してまいります。

なお、今後の連絡先は下記の通りとなっておりますので、何かございましたらお手数ですがこちらまでご連絡をいただけますと幸いです。

メール:mmmm@aaaa.com
携帯:nnn-nnn-nnnn

最後になりましたが、皆様のさらなるご健勝とご活躍を心よりお祈り申し上げます。
今まで、本当にありがとうございました。

(署名)

退職時の挨拶メールの書き方・送り方~社外編~

社外の取引先などに退職時の挨拶メールを送る際は、相手に要らぬ心配を与えないよう気を配りましょう。
当然ながら、メールでの挨拶で済ませるとかえって失礼に当たる人もいることから、メールを送るかどうかの判断は上司等に指示を仰ぐ必要があります。

・退職時の挨拶メール(社外向け)を送るタイミング

社外に退職の挨拶メールを送る場合は、自分の後任が決まったタイミングでメールを送るのが理想的です。
また、自分の退職について公表するのは、会社から“OKが出てから”になります。

文面には、引き継ぎは後任者に丁寧に行うこと、最終出社日まで仕事を行うことを明確に伝え、取引先の不安を払拭できるよう心がけましょう。

・可能な限り「退職の2~3週間前」までに送信する

自分の後任が決まってからメールを送信するといっても、退職日まで間がない状況で取引先にメールを送ってしまうと、今後の取引に支障をきたすおそれがあります。

仮に、メールの送信時点で後任者を連れて挨拶に行くのが難しい状況だとしても、概ね「退職の2~3週間前」を目途にメールを送信した方がよいでしょう。

・退職時の挨拶メール(社外向け)を送る相手

社外に向けて退職の挨拶メールを送る場合、社内と違って「取引先のすべて」に送信するのは現実的ではありません。

したがって、以下のルールに従って優先順位を設けるのが一般的です。

①現在やり取りをしている取引先(顧客や仕入先、ビジネスパートナーなど)
②すでに後任者が担当しているものの、現在も何らかの形で親交がある取引先

・メールは「個別」に送信すること

社外向けのメールは、退職の挨拶にかかわらず、個別に送信しましょう。
仮に、一斉送信してしまった場合、送り先の間違いによって自分だけでなく会社にも打撃を与えてしまうおそれがあるからです。

極端な話、対外的なメールの送り方も分からない従業員がいる会社に対して、将来の取引に不安を感じてしまう取引先がいてもおかしくありません。

文面によっては、取引先情報・個人情報の流出といったリスクにもつながりかねないため、必ず個別に送信しましょう。

退職時の挨拶メール(社外向け)の基本的な書き方

社外向けの挨拶メールは、以下の例文を参考に構成してみましょう。

件名:退職のご挨拶(○○株式会社 氏名)

本文:
株式会社△△ 総務部
□□ □□様

いつもお世話になっております。
○○株式会社の【氏名】です。

私事で大変恐縮ではございますが、このたび一身上の都合により、×月×日をもって○○株式会社を退職することになりました。
最終出社日は×月××日の予定となっております。

□□様にはプロジェクトの折に多方面でお力添えをいただき、誠にありがとうございます。
プロジェクト終了後も色々と気にかけていただき、感謝の念に堪えません。

<後日、後任者と一緒に自分が訪問するケース>
後任につきましては、同じ部署の☆☆が担当させていただきます。
退職までの間に引き継ぎを済ませてまいりますので、どうぞご安心ください。

後日、☆☆ともどもご挨拶に伺いますので、改めて日程のご都合をお伺いできれば幸いです。
退職まで残りわずかとなりましたが、何卒よろしくお願いいたします。

(署名)

<後日、自分は訪問せず後任者だけが挨拶に向かうケース>
本来ならば直接お伺いしてご挨拶すべきところ、△△(理由)のためメールでのご連絡となりましたこと、大変申し訳なく、心よりお詫び申し上げます。

後任は、同じ部署の☆☆が担当させていただきます。
退職までの間に引き継ぎを済ませてまいりますので、どうぞご安心ください。
後日改めて、☆☆がご挨拶に伺いますので、変わらぬご指導、ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。

以下、後任者の連絡先となりますので、何かございましたらこちらまでご連絡ください。

メール:mmmm@aaaa.com
携帯:nnn-nnn-nnnn

末筆ではございますが、貴社のさらなるご発展と、□□様のご活躍を心よりお祈り申し上げます。

(署名)

退職の挨拶メールを送る際のマナー

社内・社外ともにいえることですが、退職の挨拶メールを送る際は、最低限のマナーとして次の点に注意しましょう。

●できるだけ「自分の言葉」で感謝の気持ちを伝える
●長文は読み手が疲れるため、できるだけ簡潔にまとめる
●親交の深い相手であっても、仕事や会社に対する愚痴は書かない

これらのことを意識して文章をまとめれば、安心して職場を離れられるでしょう。

まとめ

退職の挨拶メールは、社内向けは最終出社日に、社外向けは後任が決まったタイミング・もしくは退職の2~3週間前を目途に送信しましょう。

社内は一斉送信で問題ありませんが、特にお世話になった人には個別に感謝を伝えることをおすすめします。
また、社外の取引先などに送信するメールは、後任が決まり次第個別に送信するのが理想です。

いずれのメールに関しても、簡潔で読みやすい文章を心がけ、感謝の気持ちを自分の言葉で表現することが大切です。

執筆:JOB編集部

2024年10月29日公開

文:JOB編集部

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