転職時期とタイミング

転職したくなるタイミングはこれ! データが語るみんなの本音

「ああ……転職したいな」と思う瞬間は、誰にでもあるもの。終身雇用だった昔は、転職はあまり好ましくないこととされていましたが、今では転職を前提にキャリア計画を立てる人もいます。
他の人はどんな時に「転職したい」と思うのでしょうか。厚生労働省の調査結果を見てみましょう。(正規雇用のケース)

転職タイミング第1位! 男性「給与・報酬への不満」女性「経営方針」への不満

転職したいと感じる第一位は、男女でその理由がわかれました。

男性の場合「給与・報酬が少なかったから」という項目が全体の約4割を占めて第1位に。
一方女性の場合、「給与・報酬への不満」も30.6%と高いものの、それを上回る32.3%の人が、「会社の経営方針に不満を感じたから」という理由で転職を決断していることがわかります。

仕事へのモチベーションは男女で異なるというデータもありますが、転職を決めるきっかけにもその傾向が表れているようです。「経営方針への不満」の裏には、女性管理者の採用数やハラスメントの有無なども見え隠れします。

将来の不安を感じたタイミングで転職を考える傾向

「事業又は会社の将来に不安を感じたから」を理由に挙げた男性は31.7%、女性が24.2%とありました。第一位の「給与・報酬への不満」と共通するのは、将来における安定性や安心感。

結婚、出産などの人生設計や、キャリアアップを考える時、不安のない企業かどうかは重要なポイントです。転職先を探すときは、昇進・昇格ルールや将来の事業展望について、しっかり確認するとよさそうです。

ワークライフバランスがとれにくいことも転職タイミングの理由に

「労働時間が長かった・休暇が少なかったから」と回答したのは、男性で30.9%、女性で29%とどちらも高い割合が出ています。

長時間残業や過労死が社会問題になる中、まだまだ対応が追いついていない企業もあるでしょう。男性でも育児休暇がとれる会社が増えてきたように、私生活を犠牲にしてまで働くことは、古い考え方になりつつあるのかもしれません。

タイミングは人それぞれ。転職には人生の価値観が大きく表れる

収入のアップ、プライベートな時間、生きがい・やりがいなど、求めるものは人それぞれです。すべてが揃った会社であれば言うことはないですが、完璧な会社というものはありません。自分の価値観や描く人生観を明確に描き、優先順位をつけて転職のタイミングを見極めたいものです。

文:坂口弥生

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