初めての転職でも迷わない。自己PRの書き方とは?
監修:転職コンサルタント 平山雄一
職務経歴書を作成する際、一番何を書いたらいいか迷うところが「自己PR」という方は多いと思います。自己PRは応募先企業に自分の強みや経験・スキルの他に、もし入社したら自分がどんな貢献ができるかを記載する項目で、採用担当者にあなたがどんな人物であるかを伝えるためにとても重要なコンテンツです。
けれど、社会人経験が少なかったり、初めての転職だったりすると、何から書いたらいいか迷ってしまいますよね? そこで応募先企業の採用担当者に上手にアピールできる自己PRの書き方をご紹介します。
20代、初めての転職で自己PRは何を書く?
20代で転職する方は、職務経験が少ないのでアピールできる要素は少ないと思いがちですが、実はそうではありません。ご自身で何か大きなプロジェクトを管理したり、契約を締結したりという経験はなくても、リーダーや先輩社員のアシスタントをした経験はあるかと思います。
チームに貢献できたこと、業務で改善できたことなど、アシスタント業務で経験してきたことをまず書き出してみましょう。この業務の棚卸作業では、成功体験だけではなく、失敗体験も書き出します。その失敗をどのように乗り越えたのか、どのように改善して成果に繋がられたのか、自己の糧にできたのかなども自己PRの重要な要素になりますよ。
「ポータビリティスキル」を見つけよう!
「ポータビリティスキル」は「持ち運びできるスキル」つまり、転職先でも使えるスキルのことをいいます。
というと、提案力や交渉力、企画力などを想像する方も多いと思いますが、必ずしもそうとは限りません。
例えば、スケジュールやタスクの管理ができること、顧客やチームのメンバーとのコミュニケーションスキルなども、立派なポータビリティスキルとなりえます。
会社の独自システムへの入力業務しか経験していない、ルーティンワークが主だったなど転職先でも通用するスキルがないなと思っている方でも、きっとどんな会社にいっても役に立つスキルがあるはずです。今の会社で頑張っただけではなく、そこで得たスキルのうち転職しても役に立ちそうなスキルをピックアップしてみましょう。
【ポータビリティスキルの例】
事務職から営業職への応募の場合
・社内外の人とのコミュニケーションスキルがある
・エクセル・ワード・パワーポイント等のPCスキル、事務処理能力
・調整力や交渉能力
採用担当者に自分のポテンシャルをアピールしましょう
自分の業務の棚卸をし、ポータビリティスキルを書きだしたら、採用担当者に自分をどう伝えるかを考えてみましょう。
20代の転職で初めての転職の場合は職務経験が少ない場合が多いので、採用担当者は「今何ができるか」よりも「今後成長の見込みがあるか」を重視することが多いようです。いわゆる「ポテンシャル採用」の根拠となる部分です。「ポテンシャル採用」では現在のスキルよりも今後の成長見込みや潜在的な能力が重要視されます。
では今後の成長見込みはどのようにアピールできるでしょう?
自分は意欲的です、好奇心があります、これから○○を頑張りたいです、と言葉を並べても、採用担当者にあなたのポテンシャルを十分に伝えることはできません。それよりも、自分に対する課題認識ができていることをアピールしたほうがいいといえます。
自分の業務スキルやコミュニケーションスキルに対する過不足を認識し、不足している点をどのようにカバーし、伸ばそうと考えているかをアピールしましょう。これからどういうふうに成長していきたいのか、その方向性が応募先企業の方向性とマッチしてれば、きっと採用担当者にあなたの成長見込みを伝えることができるはずです。
自己PRはスキルの棚卸と自己の認識している課題を書こう
経験してきた業務の棚卸やそこから導きだせる転職先でも役立つスキルを考えることは、自分の課題と向き合うことにもつながります。
これまでどのようなことを経験し、何を身につけ、それによってどのように成長していきたいか、その方向性がどのように応募先企業とリンクしているのか、それらをじっくり考えて自己PRを完成させましょう。自己認識がしっかりできていて、前向きなマインドが表現できれば、きっとあなたのことを採用担当者に伝えることができるはずです。
また自己PRだけではなく職務経歴書を書きあげたら、転職エージェントや第三者に見てもらうこともオススメです。客観的な視点から内容をチェックしてもらうことで、より内容をまとめることができるでしょう。