近年政府も推進しているU・Iターン。都会から地方に転職し、移住する人が年々増加しています。電通の調査を見てみると、若いころドキドキしながら上京したときの満足度より、都会での生活を経てU・Iターンした後のほうが、生活満足度が高くなっていることがわかります。

U・Iターンに興味がある人は多いと思いますが、実際に移住した人はなにをきっかけにアクションに移したのかを調べてみました。

U・Iターン転職のきっかけ第一位は「仕事」



労働政策研究・研修機構の調査を見てみると、移住のきっかけ第一位が「就職」、第二位が「仕事をやめた」、そして第三位が「転職」と、トップ3が仕事がらみの要因でした。

一昔前は「定年後は田舎に戻ってのんびり暮らす」という理由でUターンをする人が多かったのですが、現代のU・Iターンでは、若い人が多くなっています。

定年を迎えて仕事がなくなったからU・Iターンをするのではなく、都会での仕事に区切りをつけ、地方で新たに仕事を見つけるという選択をしている人が多いことがわかります。

-今の仕事はやりつくした。
-若いころやりたかった仕事にやっぱりチャレンジしたい。
-残業の毎日ではなく、より人間らしい生活を基盤に仕事をしたい。

理由は十人十色ですが、「より良い人生を歩みたい」という想いは同じです。

都会の生活はやっぱりストレス……U・Iターンで生活を見直す



別の調査では、『東京のせわしない生活や人間関係にストレスがたまっていく中で、両親の近くに戻る選択をする』というデータもあり、ストレスがU・Iターンのきっかけになっていることもわかっています。

若いころは都会にあこがれて大都市で就職したものの、地元のゆったりとした時間の流れや豊かな自然など、失って初めて大切だと気づくという人。都会で生まれ育った人の中にも地方の豊かさを認識し、憧れている人も少なくありません。

前述した「仕事が転機」という中にも、仕事の重圧や長時間労働などのストレスも含まれている可能性が高くあり、より人間らしい生活をU・Iターンに求めているようです。

U・Iターン転職で老後の両親をサポート



両親の定年や介護などがきっかけとなり、U・Iターンするというケースも多くなっています。

両親が病気や要介護になると、必然的に誰かのサポートが必要です。また、両親が定年して時間ができると、共働き家庭では両親のサポートが得られやすくなります。子どもにとっても一人でも大人が多い環境のほうがよいという考えもあるでしょう。

多様化する仕事のありかた


「新卒で就職したら一生を捧げる」という働き方が難しくなった半面、自由に仕事を変えられる、本業プラス副業をしてもよい世の中になったと考えれば、より楽しい時代になったとも言えます。
U・Iターンを含め、これまでの常識にとらわれず、可能性を模索する価値がありそうです。

参照:「UIJターンの促進・支援と地方の活性化―若年期の地域移動に関する調査結果―」 - 独立行政法人労働政策研究・研修機構

<ライター>

坂口弥生(さかぐち・やよい)
1週間45000円からできる留学サポートGo Globalを運営。採用・研修から人事制度設計まで、約10年にわたる人事全般のキャリアをもつ。特に大学生やフリーターの方には留学後の就活相談に乗ることも多く、自己分析などのお手伝いも行っている。

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