汗ばむ陽気になってきました! きっと静岡県が最もキラキラ輝いて見える季節かもしれません。「日本の真ん中で、富士山があるから」? それだけではありません。住んでよし、遊んでよしだけでなく「企業が来てよし!」「みんなが仕事してよし!」の静岡県の秘密、『静岡 新産業集積クラスター』プロジェクトを今回はご紹介します。

本社がいっぱい、工場がいっぱい静岡県



スズキ㈱、本田技研工業㈱、ヤマハ発動機㈱、㈱河合楽器製作所、以前本メディアでも触れました(有)春華堂三立製菓㈱㈱タミヤ などなど……静岡県にはどうして大手有名企業の本社や製造部門が多く立地しているのでしょう? 

ネスレ日本㈱やヤンセンファーマ㈱など、多くの外資系企業の進出も目立ちます。県は公式HPでその魅力を「日本のほぼ中央に位置し、半径300km圏内に首都圏や中京圏、近畿圏を取り込み、我が国の人口の6割強(約8,300万人)、国民総生産の約7割(約350兆円)を占める経済圏域を形成」しているとアピールし、静岡県が交通輸送と経済の要であることを強調しています。

また静岡県の工場立地件数(製造業等)は2年連続第1位、外資系企業立地件数第1位。こんなに産業が活発化している背景には、もともと静岡県のもつ様々な資源にプラスして、産官学一体となった強力な推進源『静岡 新産業集積クラスター』も大きく一役かっているのです。

参照:静岡県公式ホームページ(便利な交通アクセス)
参照:静岡県公式ホームページ(企業立地件数の推移)

県と企業の連携でさらなる躍進!『静岡 新産業集積クラスター』



静岡県は『静岡 新産業集積クラスター』プロジェクトにより県内産業の活性を強力にバックアップ。横に長い静岡県は、「県」という名でひとくくりにできないほど、東、中央、西で独自の文化や産業を築いています。

県を大きく3つに分けた、それぞれの産業を有機的につなぎ、より大きな発展を生み出そうと取り組まれているプロジェクトが『新産業集積クラスター』です。

この県と企業が一体となった取り組みにより、東部の医療・健康関連産業「ファルマバレープロジェクト」、中部の食品関連産業「フーズ・サイエンスヒルズプロジェクト」及び西部の光・電子技術関連産業「フォトンバレープロジェクト」が互いに連携し合い、次世代の産業を生み出していくのです。

新産業集積クラスターにより商品化された製品の数々



3つのプロジェクトの連携により生み出された画期的な成果物をご紹介します。

脳外科手術の際に、術者の肘を固定して負担を軽くするために開発された商品「Dragonfly(ドラゴンフライ)」は、ファルマバレープロジェクトにより静岡がんセンター脳神経外科チームと、新たに医療産業分野に参入した平電機株式会社(本社 静岡県長泉町)との共同研究により商品化されたものです。

またフーズ・サイエンスヒルプロジェクトにて研究開発された「テアフラビン」は、抗酸化性をはじめ、口腔ケア効果、抗菌・抗ウイルス等の機能が確認されています。この研究成果をもとに焼津水産化学工業㈱(静岡市)により商品化された「レッドカテキンTMマスク」は、既にふじさん静岡空港、サービスエリア、静岡県庁などで販売されています。

音と光の制御技術を研究開発するフォトンバレープロジェクトからは、人の体の中で最も速く動くと言われる声帯の動きを撮影し、スローモーションで再生できる「デジタル喉頭ストロボ光源」が商品化されており、発声困難など音声障害の治療を行なう「耳鼻咽喉科の音声外来」などで使用されています。

浜松医科大学、㈱エヌエスティー(浜松市:機械制御装置)、㈱ゾディアック(浜松市:ソフトウェア開発)、医療機器メーカーの永島医科器械㈱(東京都)の技術協力で生まれました。

プロジェクトに参加する企業には助成金も



静岡県は新産業集積クラスターに参画を考える県内中小企業に、積極的な融資を行っています。

助成対象範囲は原材料費、産業財産権等の導入経費、技術コンサルタント料、会議費、調査研究費など中小企業の参画に必須な科目を網羅。上限は単年度あたり500万円です。

平成29年度時点で県内の多くの中小企業が採択されています。公的な資金援助があれば、ますます多くの企業の同プロジェクトへの参画が期待できます。

参照:公益財団法人 静岡県産業振興財団公式ホームページ(地域活性化事業助成金)

まとめ


世界中の企業の注目の的、静岡県。その理由は世界に開けた交通輸送網、そしてこの度ご紹介した「静岡 新産業集積クラスタープロジェクト」を始めとする、産業育成に対する県の積極的な関わりによるところが大きいと言えます。何よりも自慢なのは現場を頼もしく支える静岡県民! 労働力人口比率において、静岡県は堂々の74.0%で日本一(男性。平成22年度)。

また、静岡県の有業率は60.3%と全国第4位(平成24年度)! 4位といってもトップの東京は62.5%とその差はごくわずかです。企業にとっても人にとっても魅力いっぱいの静岡県。静岡で一緒によりよい未来をつくっていきましょう!

参照:静岡県公式ホームページ(労働力人口比率(男性)日本一)
参照:静岡県公式ホームページ(静岡県の有業率は60.3%、全国第4位)

※掲載している施策は、令和元年9月30日現在の情報です。
 最新の情報は、各市町村までお問合せいただけますようお願いいたします。

<ライター>

鈴木潤子
三度のゴハンより音楽が好き。僅差でゴハンももちろん大好き! 将来自分のラジオ番組を持ちたいなーとあちこち根回し中です。ワールドワイドに突っ込んでいきます! よろしくお願いします!



関連するワード