Iターンなどで初めて静岡に引っ越してきた方は、生まれ育った土地とは違う匂いや空気を感じることも多いでしょう。所変われば品変わるのことわざ通り、人と会話する中で、「え? 今、何て言ったの?」と、頭にハテナ? が浮かぶような方言を耳にすることがあるかもしれません。
筆者も関西から静岡に引っ越してきて10年以上経ちますが、最初は静岡の方言や、独特の言い回しに戸惑うこともありました。関西ではけなし言葉の「ばか」も、静岡では「すごい」という別の意味になり、「ばかうまい」は、「すごくうまい」という褒め言葉になるのには驚きました。
今回は自身の体験談を交えて、静岡県外から来た人が覚えておいた方がいい、静岡の方言をお教えします。
関西では、「捨てる」ことを「放かす(ほかす)」と言いますが、関西人以外には、「保管する」と聞き間違えられることが多く、静岡の「ばか」と同じく、受け取り方が逆の意味になってしまいます。なのでこちらにはハテナ? な方言でも、相手にとっては日常会話だということを理解して、会話の行き違いを避けるため聞き間違ってないかどうか確認した方が賢明かもしれません。
静岡県民が「いかいなぁ」と言った時、最初は「痛い」の聞き間違いか? と思いましたが、どうにも痛がっているようには見えない。で、「いかいって何?」と聞きなおすと、「大きい」という意味だと教えられました。
つまり、「あなた、声いかいよ」と言われたら「話し声が大きいよ」という意味になり、もし先輩にコピーを頼まれた時、「いかくしてとってね」と言われたらそれは、「拡大コピーをとってね」という意味になるのです。
「いかい」が「大きい」という意味ということは、おそらく「でかい」が訛ったものだと推測した私が次にハテナ? と思ったのは、「みるい」でした。
自分で考えた法則に当てはめて、「みるい」は、おそらく「ぬるい」が訛ったものだと思っていたら、実は静岡では「やわらかい」という全然違う意味だと知りました。知ったかぶりするより、わからない言葉は素直に聞くに限りますね。
しかも、この「みるい」という言葉、言い回しによっては褒め言葉にもけなし言葉にもなる言葉なのです。例えば、「春キャベツは、みるくて美味しい」と言うと「やわらかくて美味しい」という褒め言葉になりますが、先輩から、「まだまだみるいね」と言われたら、「まだ青い(=未熟)ね」という意味になってしまうのです。
方言は独特の言葉や言い回しだけでなく、アクセントを置く場所も違ってきます。最初何度聞いても「え? 今何て言ったの?」と聞き返してしまったのが、否定の意味の「嫌」という言葉です。
標準語は「いや」の「や」にアクセントを置いて強調するので、「否定」だとわかるのですが、静岡では「いや」の「い」に置きます。
短い言葉なだけに、アクセントが逆だと何度聞いてもすぐには意味が理解出来ませんでした。10年も聞いているとさすがに慣れましたが、最初はものすごく違和感があったことを覚えています。
生まれ育った土地を離れて生活すると、慣れるまで時間がかかりますよね。ましてや言葉が違うと、人との会話に入りづらく孤独を感じてしまうかもしれません。
しかし方言は、その土地特有の温かい言葉なのです。せっかく縁あって静岡に来たのですから積極的に人と会話して、わからない言葉は素直に教わることで、静岡に馴染んでみませんか?
筆者も関西から静岡に引っ越してきて10年以上経ちますが、最初は静岡の方言や、独特の言い回しに戸惑うこともありました。関西ではけなし言葉の「ばか」も、静岡では「すごい」という別の意味になり、「ばかうまい」は、「すごくうまい」という褒め言葉になるのには驚きました。
今回は自身の体験談を交えて、静岡県外から来た人が覚えておいた方がいい、静岡の方言をお教えします。
言い間違い? 聞き間違い? 「いかい」って何?
関西では、「捨てる」ことを「放かす(ほかす)」と言いますが、関西人以外には、「保管する」と聞き間違えられることが多く、静岡の「ばか」と同じく、受け取り方が逆の意味になってしまいます。なのでこちらにはハテナ? な方言でも、相手にとっては日常会話だということを理解して、会話の行き違いを避けるため聞き間違ってないかどうか確認した方が賢明かもしれません。
静岡県民が「いかいなぁ」と言った時、最初は「痛い」の聞き間違いか? と思いましたが、どうにも痛がっているようには見えない。で、「いかいって何?」と聞きなおすと、「大きい」という意味だと教えられました。
つまり、「あなた、声いかいよ」と言われたら「話し声が大きいよ」という意味になり、もし先輩にコピーを頼まれた時、「いかくしてとってね」と言われたらそれは、「拡大コピーをとってね」という意味になるのです。
褒め言葉? けなし言葉? どっちの意味もある「みるい」
「いかい」が「大きい」という意味ということは、おそらく「でかい」が訛ったものだと推測した私が次にハテナ? と思ったのは、「みるい」でした。
自分で考えた法則に当てはめて、「みるい」は、おそらく「ぬるい」が訛ったものだと思っていたら、実は静岡では「やわらかい」という全然違う意味だと知りました。知ったかぶりするより、わからない言葉は素直に聞くに限りますね。
しかも、この「みるい」という言葉、言い回しによっては褒め言葉にもけなし言葉にもなる言葉なのです。例えば、「春キャベツは、みるくて美味しい」と言うと「やわらかくて美味しい」という褒め言葉になりますが、先輩から、「まだまだみるいね」と言われたら、「まだ青い(=未熟)ね」という意味になってしまうのです。
アクセントが違うと、意味が伝わりにくい方言。
方言は独特の言葉や言い回しだけでなく、アクセントを置く場所も違ってきます。最初何度聞いても「え? 今何て言ったの?」と聞き返してしまったのが、否定の意味の「嫌」という言葉です。
標準語は「いや」の「や」にアクセントを置いて強調するので、「否定」だとわかるのですが、静岡では「いや」の「い」に置きます。
短い言葉なだけに、アクセントが逆だと何度聞いてもすぐには意味が理解出来ませんでした。10年も聞いているとさすがに慣れましたが、最初はものすごく違和感があったことを覚えています。
まとめ
生まれ育った土地を離れて生活すると、慣れるまで時間がかかりますよね。ましてや言葉が違うと、人との会話に入りづらく孤独を感じてしまうかもしれません。
しかし方言は、その土地特有の温かい言葉なのです。せっかく縁あって静岡に来たのですから積極的に人と会話して、わからない言葉は素直に教わることで、静岡に馴染んでみませんか?
関連するワード